
電気温水器のトラブル例
- 朝からお湯が出ない
- シャワーを浴びようとしたら水しか出てこない
- いつもなら温かいはずなのに冷たい
こうした電気温水器のトラブルは、日常生活に支障をきたす厄介な問題ですよね。特に冬場や朝方など、温かいお湯が必要な時に限って起こりやすいです。
電気温水器からお湯が出ない原因は、止水栓の確認や電源の再投入など、簡単な対処で解決できるケースもあります。しかし、間違った対処をしてしまうと、逆に故障を悪化させたり、新しい温水器に取り替えが必要になってしまったりする危険性も捨てきれません。
そこで本記事では、電気温水器からお湯が出ないときの原因と対処法を、自分でできる簡単な確認方法からプロによる修理が必要なケースまで解説します。「突然お湯が出なくなった」「修理費用が心配」という方は、ぜひ最後までご一読ください。
電気温水器からお湯が出ないときは6つの原因を確認

電気温水器からお湯が出なくなった場合、以下の6つの原因を順番にチェックして問題を特定しましょう。お湯がたまらない場合も、同じ手順で確認できます。
電気温水器からお湯が出ない場合のチェックポイント
- 止水栓が閉じていないか
- 主電源が落ちていないか
- 複数箇所でお湯を同時に使っていないか
- 貯湯タンクの湯切れは起きていないか
- 冬によくある凍結が起きていないか
- お湯が出ないのに水は出るか
止水栓が閉じていないか
止水栓が閉まっていると、タンクへ水は供給されずお湯が出なくなります。特に入居したての物件や、工事後の初期使用時によく見られる原因です。
止水栓は通常、電気温水器本体の近くにある赤いレバーで、配管と平行になっているときは閉じている状態です。
【対処法】
配管に対して垂直(90度)になるように止水栓のレバーを回して開けます。開けた後、蛇口から水が出ることを確認してください。
主電源が落ちていないか
電気温水器は電力がないとお湯を作れません。ブレーカーが落ちていたり、電源プラグが抜けていたりすると、当然お湯は出なくなります。停電や落雷の後、ブレーカーによって電源が落ちていることもあります。
【対処法】
分電盤のブレーカーが落ちている場合は上げ直し、コンセントが抜けていないかも確認してください。頻繁にブレーカーが落ちる場合は、漏電が発生している可能性もあることから専門家による点検が必要です。
複数箇所でお湯を同時に使っていないか
電気温水器の配管次第では、別の場所で水を使うほど供給量が減って出なくなります。例えば、キッチンと浴室など、複数箇所で同時にお湯を使うと、水圧の低下・水量の減少によって下がってお湯が出にくくなったり、まったく出なくなったりします。
【対処法】
使用箇所を1か所に限定し、他の蛇口を閉めてください。見落としやすいのは、洗濯機や凍結防止用に出している水などです。それでもお湯が出ない場合は、別の原因を疑う必要があります。
貯湯タンクの湯切れは起きていないか
貯湯式の電気温水器では、タンク内のお湯を使い切ってしまうと新しいお湯ができるまで待たなくてはなりません。。特に来客が多い日や、普段より多くお湯を使用した場合に起きやすい現象です。
【対処法】
リモコンで残湯量を確認し、必要に応じて沸き増しボタンを押します。30分から1時間待っても改善しない場合は、別の原因を疑いましょう。
冬によくある凍結が起きていないか
寒冷地や真冬の時期は、配管内の水が凍結してお湯は出なくなります。特に外気温が氷点下になる地域では要注意で、凍結すると配管が破損する危険もあります。
【対処法】
凍結が疑われる場合は、蛇口をお湯側にして少し開けたままにし、自然解凍を待ちます。急いで熱湯をかけるのは配管破損の原因となるため避けてください。
お湯が出ないのに水は出るか
水は出るのにお湯だけが出ない場合、電気温水器の内部機能での問題が多いです。ヒーターの故障や、温度設定の異常が考えられます。
また、水とお湯の配管が異なる場合、お湯の方側だけ凍結して出なくなっている可能性もあります。
【対処法】
まずは水とお湯の出方を確認し、凍結が起きていないかもチェックしてください。水だけが出る場合は、給湯器だけではなく水道関係の恐れもあるため、専門業者に連絡して点検を依頼しましょう。
電気温水器からお湯が出ないときに修理となる3つのケース
電気温水器からお湯が出なくなった場合、複数の原因が重なっていることもあり、判断は難しいものです。ここまでに触れた原因を調べてもわからない場合、または以下の3つのケースに該当する場合は修理を検討しましょう。
修理を検討すべき状態
- 掃除やメンテナンスで改善が見られない
- エラーコードの意味がわからない
- お湯が出ない原因を特定できない
掃除やメンテナンスで改善できない
まず、減圧弁フィルターの清掃や混合水栓フィルターの掃除など、説明書に書かれている日常メンテナンスを行っても改善が見られない場合です。給湯配管の詰まりや水漏れなど、より深刻な問題が潜んでいることもあるためです。
特に、給湯配管は経年劣化によってトラブルが発生しやすく、前日まで正常に動いていても、翌日には水漏れが発生するケースもあります。このような状況では、専門業者による点検または修理を受けましょう。
エラーコードの意味がわからない
電気温水器のリモコンに表示されるエラーコードは、機器の状態を示す情報です。一部の簡単な状態を表すエラーコードを除き、ほとんどのケースで修理が必要になると考えましょう。
特に取扱説明書を紛失していたり、エラーコードの意味がよくわからなかったりする場合は、早めに専門業者への相談をおすすめします。放置すると、突然の機能停止といったより深刻な故障につながる可能性があるためです。
お湯が出ない原因を特定できない
お湯が出ない原因を特定できない場合は、基板や配線などの内部部品の不具合が考えられます。本体を繋ぐ配線は、専門的な資格を持った技術者でなければ点検や修理ができません。
また、実際に機器を開けて内部を確認しないと問題が特定できないケースも多くあります。このような場合は、むやみに自己診断や対処を試みるのではなく、専門業者による点検・修理を依頼しましょう。
電気温水器からお湯が出ないときの修理費用

電気温水器の修理費用は、故障箇所によって2万円から5万円程度の費用がかかります。
故障の種類 | 部品代 | 出張費用と技術費用 | 合計 |
---|---|---|---|
一般的な電気ヒーターの故障 | 3万円 | 0.7万円 ~ 2万円 | 4万円 ~ 5万円 |
制御基板の故障 | 5万円以上 | 0.7万円~2万円 | 6万円 ~ 7万円 |
混合弁の故障 | 3万円 | 0.7万円~2万円 | 4万円~5万円 |
ただし、この費用は地域や業者によって変動する可能性があります。また、複数の部品が同時に故障している場合は、より高額になることもあります。
実際の状態と本当に必要な費用を知るためにも、修理を依頼する際は必ず事前に見積もりを取りましょう。
電気温水器の故障で対処法に迷ったらまず相談を
電気温水器からお湯が出なくなった場合、自己判断での対処には危険が伴います。
特に、取扱説明書を紛失していたり、メーカー名や型番がわからなくなったりしているケースでは、正しい再起動方法やメンテナンス手順がわからず、かえって故障を悪化させてしまうかもしれません。
当社ユニテックでは、エコキュートを含む電気温水器の修理・交換において、3000件以上の実績を持つ専門スタッフが対応いたします。お客様の状況に合わせて、適切な解決策をご提案いたします。
以下のような症状でお困りの場合は、まずはお気軽にご相談ください。
修理の相談が必要な症状
- エラーコードが表示される
- お湯が出なくなった
- 貯湯タンクやヒートポンプユニットからの水漏れ
- リモコンの操作不能
- ブレーカーが頻繁に落ちる
東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城・静岡・山梨のエリアに対応し、現地調査や見積もりは無料で承っております。少しでも不安な点がございましたら、ためらわずにご連絡ください。
関連記事:電気温水器とエコキュート選ぶならどっち?特徴とメリットを比較検証
まとめ
電気温水器からお湯が出ない原因は、止水栓の確認や電源の再投入など、簡単な対処で解決できるケースと、専門家による修理が必要なケースに分かれます。
落ち着いて以下の6つのポイントを順番にチェックし、問題を特定しましょう。
電気温水器からお湯が出なくなった時に見るところ
- 止水栓が閉じていないか
- 主電源が落ちていないか
- 複数箇所でお湯を同時に使っていないか
- 貯湯タンクの湯切れは起きていないか
- 冬によくある凍結が起きていないか
- お湯が出ないのに水は出るか
一方で、修理となった場合、費用は故障箇所によって2万円から5万円程度を見込む必要があります。ただし、早期発見・早期対応により、より深刻な故障や高額な修理を防ぐことができます。
電気温水器は毎日の生活に欠かせない設備だからこそ、トラブルの予防と早期対応を心がけましょう。
よくある質問(FAQ)
電気温水器が壊れたらエコキュートに買い替えるべき?
電気温水器が故障した場合、同じ電気温水器に買い替えるよりも、ランニングコストの削減が見込めるエコキュートへの買い替えをおすすめします。
空気の熱を利用してお湯を沸かすため、従来の電気温水器と比べて電気代を約3分の1に抑えることができます。また、近年のエコキュートは本体価格も手頃になってきており、機能や容量を適切に選べば、予算に応じた選択が可能です。
20年近く使っている電気温水器からお湯が出ない理由は?
20年近く使用している電気温水器でお湯が出なくなった場合、残念ながら製品寿命を迎えた可能性が極めて高いと考えられます。電気温水器の一般的な耐用年数は10〜15年程度とされており、20年という使用期間は十分に製品の役目を果たした状態です。
このタイミングでの故障では部品の供給が終了している可能性も高く、修理費用も決して安くありません。むしろこれを機に、省エネ性能の高いエコキュートへの買い替えといった別の選択肢を探しましょう。