
エコキュートの異音に関する困りごと
- 夜中になると、エコキュートからカタカタと気になる音が…
- 最近、お湯を使うたびにキーンという音がするように…
- 室外機からシューンという音が大きくなってきた
このような異音でお困りの方も多いのではないでしょうか。
エコキュートから出る音は正常な稼働音もあれば、故障のサインとなる危険な異音もあります。最悪の場合、給湯システム全体の故障につながり、高額な修理費用が必要になりかねません。
そこで本記事では、エコキュートから発生する音の種類と、対処法について詳しく解説します。「最近音が大きくなった」「夜間の音が気になる」「お湯を使うたびに変な音がする」という方は、ぜひ最後までご一読ください。
エコキュートは正常運転でも音がする

エコキュートは、運転中に一定の音を発生させるのが正常な状態です。
特に、深夜から早朝にかけてお湯を沸かす際には、室外機のファンが回転して空気を取り込む音や、熱交換の際の動作音が発生します。また、お湯はり時の「シューン」という音も、通常の動作で発生する音の1つです。
設置環境によっては、この音は予想以上に響いたり、振動として伝わったりします。特に、マンションやアパートの場合は、建物の構造上、音が伝わりやすいこともあるでしょう。
低い「ブーン」となる音は低周波音
「ブーン」という低い音(低周波音)は、ヒートポンプユニットが作動する際に必ず発生する音で、冷蔵庫からも同様の音が出ています。通常30〜40デシベル程度で、一般的な図書館程度の静かさです。
問題となるのは、壁や床を通り抜けて広範囲に伝わりやすく、人によって感じ方に差があることです。特に夜間は周囲が静かなため、より目立って感じられることがあります。
対策としては、防振ゴムの設置や、室外機の設置位置の工夫が挙げられます。また、最新のエコキュートは低周波音対策が施されているものも多く、購入または交換時に検討しましょう。
夜間に室外機の音が気になることも
エコキュートの室外機から発生するファンの回転音は、通常40デシベル程度で、日中の住宅地の騒音レベルと同程度です。こちらも、深夜から早朝にかけて運転するため、静かな時間帯に音が目立ってしまいやすいです。
設置場所によっては振動が建物に伝わり、予想以上に大きな音として感じられることがあります。例えば、寝室の近くや、建物の角など音が反響しやすい場所に設置されている場合は、通常以上にうるさく感じるでしょう。
対策としては、防音シートの設置や防振ゴムの使用が挙げられます。また、設置時に寝室から離れた場所を選ぶことや、音が反響しにくい場所を選ぶことで、騒音問題を未然に防ぐことができます。
既存の設置場所で問題が発生している場合は、専門業者に相談して移設も検討したい選択肢です。
【修理不要】通常の稼働音3パターン
エコキュートから異音がすると不安になりますが、実は正常な稼働音であることも多いです。以下の3パターンは、修理を必要としない代表的な音です。
異音 | 音が出るタイミング | 原因 | 対処法 |
---|---|---|---|
ボコボコ | 冬場、お湯の循環口 | ふろ配管凍結防止機能が働いている | なし |
シャー | 貯湯タンク→給湯時/ヒートポンプ→沸き上げ時、寒冷地での使用 | 正常な作動音/膨張弁を冷媒ガスが流れる | なし |
カタカタ | 作動中 | 正常な作動音 | なし |
冬場は、エコキュートの凍結防止機能が働くため「ボコボコ」という音が頻繁に聞こえます。配管内の水を循環させている音であり、心配の必要はありません。
ただし、この音が急に大きくなったり、いつもと違う音に変化したりした場合は、専門業者への相談をおすすめします。
関連記事:エコキュートの寿命は何年?故障の原因や替え時のサイン・症状とは?
【原因別&対処法】修理が必要なエコキュートの異音6パターン

エコキュートから以下に挙げた6つの異音がする場合、放置すると重大な故障につながることが多いため、早めの修理をおすすめします。
異音 | 音が出るタイミング | 原因 | 対処法 |
---|---|---|---|
ピー、ブーン、バタバタ、ヴォーン、ゴー、ウー | 給湯(お湯を出したとき) | ファンモーターの不具合 | 部品の交換や修理 |
キュッキュッ、キュルキュル | お湯はり中 | 加圧ポンプの不具合(エコキュートとは無関係) | 部品の交換や修理 |
ボンッ、ボッボッ、ポッ | エコキュートの使用開始直後 | 不完全燃焼 | 部品の交換と修理 |
シュー | 常に(特に水道の元栓を閉めてもなる場合は要注意) | 水漏れのことが多い | 交換と修理 |
キーン | 蛇口を閉めた後 | 配管の損傷、ウォーターハンマー | 交換と修理 |
ピーピー | 常に | 送風機のファンが壊れている可能性や、ガスの量が異常 | 修理交換 |
冬場であれば室外機の霜取り運転時に「バタバタ」という音が発生しやすくなりますし、「シュー」という音が常時する場合は水漏れである可能性が高いです。いずれにおいても正常な稼働音ではないため、すぐに修理を依頼しましょう。
「キーン」となるウォーターハンマーは特に要注意
「流速の急激な変化により管内圧力が過渡的に上昇または下降する現象」をウォーターハンマーといいます。配管に大きな負荷がかかり、最悪の場合は破損につながる可能性があります。
特に集合住宅では、配管を通じて振動が伝わりやすく、近隣トラブルの原因にもなる故障です。エコキュート内部の精密な部品が損傷するリスクも高くなります。
修理費用は部品交換で2万円程度からですが、放置して大きな故障に発展すると、最大で18万円程度かかることもあることから、早期発見・早期対応が費用を抑える鍵となります。
「キーン」という音や「カタカタ」といった気になるエコキュートの異音でお困りの方は、ぜひユニテックへご相談ください。3,000件以上の修理実績で培った確かな技術力で原因を特定し、最適な解決策をご提案いたします。
お見積りは無料で、キャンセル料も一切いただいておりません。お使いの機種と異音の症状、設置場所の写真をお送りいただけると、より正確なアドバイスが可能です。
エコキュートから異音がしたらまずは2ステップで安全を確保
エコキュートから普段と違う異音が聞こえてきた場合、まずは落ち着いて以下の2ステップで安全確保を行いましょう。
エコキュートの安全確保のステップ
- エコキュートの電源を切る
- 異臭や異変をチェック
エコキュートの電源を切る
異音が発生している場合、最初に行うべきなのが電源を切ることです。ただし、真冬で凍結の恐れがある場合、また不安な場合は電源を切らずにそのままでも構いません。
通常、エコキュートの電源は分電盤にある専用ブレーカーで管理されています。「エコキュート」や「給湯」などと表記されているブレーカーを探して、オフにしましょう。
深夜の場合は、翌朝まで様子を見ることをおすすめします。電源を切っても、貯湯タンクの残りのお湯で朝までは生活できます。
異臭や異変をチェック
電源を切ったら、エコキュートの周辺を注意深く確認します。特に以下の点に注目してチェックしましょう。
チェックポイント
- 水漏れの形跡(水たまりや湿り気)
- 配管まわりの異常(腐食や変形)
- 焦げ臭さや異臭の有無
- 本体や配管の変色
- 室外機のファンの状態
異音と合わせて何らかの異常が見つかった場合は、すぐに専門業者への連絡をおすすめします。
特に水漏れや焦げ臭い匂いがする場合は、火災や漏電の危険性があるため、速やかに対応が必要です。異常が見つからない場合でも、気になる音が続くようであれば、専門家による点検を依頼しましょう。
エコキュートからの異音の修理にかかる費用目安

エコキュートの異音に関する修理費用の目安は、以下の2つです。
エコキュートの異音に関する修理費用の目安
- ヒートポンプの故障は3~20万円
- ファンモーターの故障は2~3万円
ヒートポンプの故障は3~20万円
ヒートポンプユニットの故障は、エコキュートの修理の中でももっとも高額になりやすい箇所です。一般的な修理費用は3万円から20万円程度で、状況によっては20万円を超えることもあります。
ヒートポンプは、外気から熱を集めてお湯を沸かす部品です。「キーン」という異音や「シューン」という音が発生している場合は、冷媒漏れや圧縮機の不具合が考えられます。
このような症状を放置すると、さらなる故障につながる可能性があるため、早めの修理が推奨されます。
ファンモーターの故障は2~3万円
ファンモーターの修理費用は、20,000円から30,000円程度と比較的軽微な故障に分類されます。「カタカタ」という異音や「ブーン」という音が大きくなってきた場合は、ファンモーターの劣化が考えられます。
ファンモーターは、ヒートポンプの放熱と空気の取り込みを行う部品です。異音が発生しはじめた初期段階で修理することで、費用を抑えることができます。
また、定期的なメンテナンスを行うことで、故障を未然に防ぐことも可能です。
稀なケースですが、昆虫の巣がプロペラに付着している事例がありまして、それを取り除くことで直る場合も、ございました。
エコキュートの騒音でご近所トラブルは起きる?
エコキュートから発生する低周波音は、実際にご近所トラブルの原因となっています。深夜の稼働時に発生する「ブーン」という音は、不眠やめまい、頭痛といった健康被害を引き起こすという声も聞かれるほどです。
ただ、低周波音の影響は個人差が大きいという点に留意してください。同じ家族でも、ある人は強く影響を受け、別の人はまったく気にならないということもあります。
そのため「自分は気にならないから大丈夫」という判断は危険です。
実際に、平成23年から起きた被害を取りまとめた26年の消費者庁の調査(※)では、エコキュートの運転音に含まれる低周波音が健康症状に関与している可能性が指摘されました。エアコン等も同じことですので注意してください。
トラブルを防ぐためには、設置時に隣家との距離や向きに配慮しましょう。また、隣家から苦情があった場合は、真摯に受け止めて対策を検討してください。
※出典:消費者庁ウェブサイト(家庭用ヒートポンプ給湯機に関する事故等原因調査報告について(情報提供))(https://www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_002/pdf/2_notice2.pdf)
対処法は防振ゴムや防音シートを貼ること
エコキュートの騒音対策として、まず試せるのが防振ゴムの設置です。
室外機の下に防振ゴムを敷くことで、振動が建物に伝わるのを軽減できます。ホームセンターなどで購入可能で、自分で簡単に設置できます。
また、室外機の周囲に防音シートを貼ることで、音の伝播を抑制できます。
防音シートは厚手のものを選び、隙間なく貼ることがポイントです。ただし、通気性の確保も重要なので、完全に密閉してしまうのは避けましょう。
室外機を囲むように防音パネルを設置する方法もあります。パネルを設置する際は、メンテナンスも考慮して、取り外しが簡単な構造にしておくと安心です。
ただし、根本的な解決には至らない場合もあるため、状況に応じて設置場所の変更や機器の交換も検討しましょう。
まとめ:異音の原因がわからない場合はすぐ相談を
エコキュートから発生する異音は、正常な稼働音から深刻な故障のサインまで、その種類はさまざまです。「ブーン」という低周波音や「シャー」という音は通常の運転音である一方、「キーン」という金属音や突然大きくなった「カタカタ」音は、早急な対応が必要なケースです。
異音が気になりはじめたら、まずは電源を切って安全を確保し、水漏れや異臭がないかチェックしましょう。その上で、音の種類や発生タイミングを記録しておくと、修理の際の情報となります。
お困りの際は、ぜひユニテックへお気軽にお声がけください。異音の原因がわからない場合でも、経験豊富な専門スタッフが丁寧に調査し、最適な解決策をご提案いたします。