
「エコキュートがつかない!」と焦った経験はありませんか?
朝シャワーを浴びようとしたら温水が出ない、リモコンの液晶画面が真っ暗…。こうしたエコキュートがつかない状態の原因はさまざまで、単なる設定ミスから本格的な故障まで幅広く考えられます。
本記事では、エコキュートがつかない場合の原因と対処法を詳しく解説します。自分でできる簡単な確認方法から、修理が必要なケースの見分け方まで、ぜひ参考にしてください。

「エコキュートがつかない」ときに考えられる状態・原因

エコキュートがつかない場合、主に以下の原因が考えられます。
主な原因
- エコキュートが故障している
- リモコンの液晶画面が節電/エコモードになっている
- 落雷や停電などで電源が入らない
エコキュートが故障している
原因の1つ目は、エコキュート本体の故障です。エコキュートは複雑な機械であるため、使用年数が長くなると内部の部品も劣化して故障します。電気系統や制御基板の不具合は、電源が入らなくなる直接的な原因となります。
エコキュートの電源が完全に入らない場合は、本格的に壊れていることが多いでしょう。一方、リモコンの液晶が一時的につかなかっただけであれば、深刻な問題ではないかもしれません。
故障かを判断する簡単な方法として、お湯が出るかを確認してみましょう。お湯が出ない場合は、本体の故障を疑う必要があります。エラーコードを表示している場合も、何らかの故障が発生している証拠です。
リモコンの液晶画面が節電 / エコモードになっている
原因の2つ目は、リモコンの液晶画面が節電モードやエコモードになっていることです。エコキュートは省エネ機能を搭載しており、一定時間操作がないと自動的に液晶画面を消灯する仕組みになっています。
リモコンがいきなりつかなくなったのは、このエコモードや節電機能が働いている可能性が高いです。この場合、操作すれば通常通りに使えます。
一般的には、以下の手順で節電モードを解除できます。
解除手順
- リモコンの任意のボタンを押す
- 「戻る」または「メニュー」ボタンを押す
- 画面が点灯したら通常操作に戻る
もし、ボタンを押しても画面が点灯しない場合は、別の原因を疑う必要があるでしょう。
落雷や停電などで電源が入らない
原因の3つ目は、落雷や停電の影響です。落雷が発生すると、電気系統に過電流が流れ、安全装置が作動してブレーカーは落ちます。停電が発生した、ブレーカーが落ちたなどの場合も、復旧後に自動的に電源は入りません。
雷雨の後や、地域で停電があった後にエコキュートがつかなくなったのであれば、この原因がよく当てはまります。まず、家の分電盤を確認して、エコキュート用のブレーカーが「切」になっていないか確認してみましょう。
加えて、エコキュート本体にある主電源スイッチも確認が必要です。正常でも電源が入らない場合は、落雷による内部損傷の可能性を疑ってください。
【エコキュートつかない】自分でできる6つの対処法
エコキュートがつかない場合、以下の自分でできる対処法を試しましょう。
対処法
- ブレーカーを確認
- 本体の再起動
- プラグの確認
- ロック機能(リモコン)の確認
- 節電機能(エコモード)の確認
- 時計の時間設定がずれてないか確認
ブレーカーを確認
1つ目の対処法は、ブレーカーの確認です。ブレーカーが落ちていると主電源は入らないため、エコキュートがつかなくなります。落雷や電気系統の過負荷によって、安全装置によってブレーカーがよく落ちます。
ブレーカーを確認する手順は以下のとおりです。
手順
- 家の分電盤を開ける
- エコキュート専用のブレーカーを探す(通常は「エコキュート」や「給湯」などの表示がある)
- ブレーカーが「切」になっていたら「入」に戻す
- エコキュート本体の主電源も確認する
ブレーカーを「入」に戻した後、エコキュートが正常に作動するまで数分待ちましょう。システムが起動するまで時間がかかる場合があります。
なお、ブレーカーを入れ直してもすぐに落ちる場合は、エコキュート内部での故障が考えられます。その場合は、自分で対処せず専門業者に連絡しましょう。
本体の再起動
2つ目の対処法は、エコキュート本体の再起動です。パソコンやスマホと同様に、電子機器はときどき再起動することで不具合を解消できることがあります。何らかの理由で電源がオフになった場合や、システムが一時的にフリーズした場合には再起動が有効です。
エコキュートを再起動する手順は以下のとおりです。
手順
- エコキュート本体の主電源スイッチを「切」にする
- 約1分間待つ
- 主電源スイッチを「入」に戻す
- システムが起動するまで5〜10分待つ
再起動後、リモコンの表示が正常に戻るか確認しましょう。同時に、お湯が出るかも確認してください。
再起動してもエコキュートがつかない場合は、より深刻な問題が発生している可能性があります。次の対処法に進むか、専門業者に相談することを検討しましょう。
プラグの確認
3つ目の対処法は、プラグの確認です。エコキュート本体やリモコンのプラグが緩んでいたり、完全に抜けていたりすると、電源が入らなくなります。本体を移動したことで、リモコンのプラグが抜けているケースも該当します。
プラグを確認する手順は、以下のとおりです。
手順
- エコキュート本体の電源コードが確実にコンセントに差し込んだかを確認する
- リモコンの配線が本体にしっかり接続しているか確認する
- 配線に損傷や断線がないか目視で確認する
- 緩んでいる場合は、しっかりと差し直す
壁掛け型のリモコンは、壁の中を通る配線が緩んでいる可能性もあります。リモコンを取り外して、背面の接続部分を確認してみましょう。
プラグや配線に問題がなく、他の対処法も効果がない場合は、内部の電気系統に問題がある可能性があります。その場合は専門業者による点検が必要です。
ロック機能(リモコン)の確認
4つ目の対処法は、リモコンのロック機能の確認です。エコキュートのリモコンには、誤操作を防ぐためのチャイルドロックや液晶ロック機能を搭載している機種がいくつかあります。この機能が有効になっていると、リモコンが反応しないように見えることがあります。
ロック機能を確認・解除する手順は、以下のとおりです。
手順
- リモコン画面にロックマーク(鍵のアイコンなど)が表示されていないか確認する
- ロックマークがある場合は、メーカーの取扱説明書にしたがってロックを解除する
- 一般的には「決定」ボタンや「メニュー」ボタンを3秒以上長押しするとロックを解除できる
メーカーや機種によってロック解除の方法は異なるため、お手持ちの取扱説明書を確認することをおすすめします。説明書がない場合は、メーカーのWebサイトで確認できることが多いです。
節電機能(エコモード)の確認
5つ目の対処法は、節電機能(エコモード)の確認です。エコキュートの多くは操作していないときにエコモードが働き、液晶画面を消灯させて電力を節約する機能を持っています。この機能が有効になっていると、リモコンがつかないように見えることがあります。
節電機能を確認・解除する手順は、以下のとおりです。
手順
- リモコンの任意のボタンを押してみる
- 画面が点灯すれば、単に節電モードだったことが多い
- 節電モードの設定を変更したい場合は、メニューから「節電設定」や「表示設定」を探す
- 液晶の点灯時間や節電モードの設定を調整する
節電モードは省エネのために有用な機能ですが、リモコンがつかないと誤解する原因になることもあります。必要に応じて、液晶の点灯時間を長く設定するなどの調整を行いましょう。
時計の時間設定がずれてないか確認
6つ目の対処法は、時計の時間設定の確認です。エコキュートは設定した時間帯にお湯を沸かす仕組みです。時間がズレていたために設定したはずの時間にエコキュートが作動しておらず、エコキュートがつかないと思い込んでいる場合があります。
時計の設定を確認・修正する手順は、以下のとおりです。
手順
- リモコンのメニューから「時刻設定」を探す
- 現在の時刻と設定している時刻を比較する
- ずれている場合は、正確な時刻に修正する
- 沸き上げの時間帯設定も確認し、必要に応じて調整する
停電があった後には、時計がずれていることがあります。正これら6つの対処法を試しても問題が解決しない場合は、より専門的な対応が必要かもしれません。次では、修理が必要な場合の対応について説明します。

対処法を行ってもエコキュートがつかないときは修理を受ける

自分でできる対処法をすべて試しても問題が解決しない場合は、専門業者による修理が必要です。エコキュートの修理は、主に以下の2つに分類されます。
修理の分類
- リモコンを修理する
- 本体を修理する
リモコンを修理する
まず、本体の修理と比較して安価なリモコンの修理について考えましょう。リモコンの不具合は、エコキュートがつかない原因としてよく見られます。正常にお湯が出るなら、本体の故障ではなくリモコンに何かしらの原因がある可能性が高いです。
リモコンの不具合には、以下のようなケースが考えられます。
主なケース
- リモコンが壊れている
- リモコンと本体をつなぐ配線が切れている
- リモコンがエコモードになっている
- リモコンのロック機能が作動している
リモコンの修理は比較的簡単で、費用も本体修理に比べて安価です。リモコン交換の場合、費用は約5万円〜7万円程度が相場となっています。ただし、メーカーや機種によって価格は異なります。
リモコンの故障が疑われる場合は、まず専門業者に診断してもらいましょう。場合によっては、リモコンの交換だけで問題が解決することもあります。
▶︎ エコキュートのリモコン交換はどうする?故障・修理の対応を解説
本体を修理する
リモコン以外の問題がある場合は、本体の修理が必要になります。エコキュート本体の不具合の原因は、主に故障、落雷、停電のいずれかであるケースが大半です。
落雷による故障の場合は、以下の手順で対処できることがあります。
手順
- エコキュートの主電源を切る
- 分電盤のブレーカーを一度「切」にする
- 数分待ってからブレーカーを「入」に戻す
- エコキュートの主電源を入れる
停電の場合は、電力が復旧した後にエコキュートが自動的に再起動しない場合があります。その場合は、上記と同様の手順で再起動を試みましょう。
この対処法を試しても問題が解決しない場合は、本体の故障を疑って修理業者へ依頼するのが適切です。エコキュート本体の修理費用は、故障箇所によって異なりますが、数万円から30万円程度までの幅があります。
▶︎ エコキュートの修理が必要な故障の症状は?費用の目安や安くするコツを解説
まとめ
エコキュートがつかない場合、単純なブレーカーの落下や節電モードの作動から、本格的な故障など原因として考えられます。以下を試しても改善できない場合は、修理を依頼しましょう。
修理依頼前に試すこと
- ブレーカーを確認
- 本体の再起動
- プラグの確認
- ロック機能(リモコン)の確認
- 節電機能(エコモード)の確認
- 時計の時間設定がずれてないか確認
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よくある質問(FAQ)
エコキュートに関するよくある質問にお答えします。トラブル解決の参考にしてください。
エコキュートの電源が入らない原因は何ですか?
エコキュートの電源が入らない原因は、以下のとおりです。
主な原因
- ブレーカーが切れている
- 停電している
- 水圧や水量が不足している
- 凍結している
- リモコンの電源が切れている
- 給水バルブが閉まっている
この原因に対しては、それぞれ適切な対応をするか、少し待つだけで改善が期待できます。自分で対処できない場合や、対処しても改善しない場合は、専門業者への相談をおすすめします。
エコキュートを再起動するにはどうすればいいですか?
エコキュートを再起動する方法は以下のとおりです。
再起動の方法
- エコキュートの電源を切る
- 本体のリセットボタンを押す
本体の側面や下部にあるリセットボタンを押すことで、システムをリセットできます。リセットボタンがない機種の場合は、主電源を切ってから数分待ち、再度電源を入れる方法で再起動できます。
エコキュートの主電源はどこにありますか?
エコキュートの主電源は、通常、貯湯タンクの正面にあるカバーを開けると確認できます。カバーは手で開けられるようになっているか、ネジで固定されている場合があります。
カバーを開けると、主電源スイッチが見つかるはずです。主電源の位置はメーカーや機種によって異なる場合があるため、取扱説明書で確認することをおすすめします。
エコキュートのブレーカーはどこにありますか?
エコキュートのブレーカーは、主に2か所で確認できます。
まず、家の分電盤内にあるエコキュート専用のブレーカーです。分電盤は通常、玄関や廊下などの目につきやすい場所に設置しています。基本的には、分電盤の左端のほうに用意しているはずです。
次に、エコキュート本体の貯水タンクです。漏電遮断器と呼ばれることもあり、漏電が発生した際に自動的に電源を切る安全装置です。
いずれも、ブレーカーが「切」になっている場合は、「入」に戻すことでエコキュートの電源が復旧します。ただし、ブレーカーを入れてもすぐに落ちる場合は、内部に重大な故障がある可能性があるため、専門業者に相談しましょう。
