エコキュートは、エネルギー効率の高さや環境に優しい特徴から、最近注目を集めています。しかし、どのメーカーのエコキュートを選べば良いのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?
そこで今回の記事では、エコキュートの人気メーカー6社(三菱、Panasonic、日立、ダイキン、コロナ、東芝)の特徴や選び方のポイントを詳しく解説します。各メーカーの特徴や性能を比較することで、あなたに最適なエコキュートを選ぶ手助けになることでしょう。
エコキュート買い替えで失敗を防ぐには
まずは、エコキュート買い替えで失敗を防ぐために、どのような点に気をつけるべきかを解説します。
エコキュート買い替えで失敗を防ぐポイント
- 利用頻度や家族構成によって機種を見直す
- 設置スペースと環境にあった機種を選ぶ
利用頻度や家族構成によって機種を見直す
まず、エコキュートを初めて買ったときから「利用頻度や家族構成に変化がないか」を今一度検証しましょう。買い替える際には、現在の利用状況に合わせて最適な機種を選ぶ必要があるからです。
たとえば、子どもが大きくなってお風呂の回数が増えたり、家族が増えたり減ったりした場合は、エコキュートの容量や予熱時間に影響が出る可能性があります。
また、節約のために夜間電力でお湯を沸かしている場合は、電力会社の料金プランや時間帯が変わっていないかも確認しましょう。変更されている場合、エコキュートの稼働効率や経済性が変わるため、何に注目して選ぶべきなのか(省エネ性能や給湯性能など)を見極められるはずです。
設置スペースと環境に合った機種を選ぶ
エコキュートは屋外に設置することが一般的ですが、その場所によっても機種選びに影響が出ます。たとえば、寒冷地では凍結防止機能や高効率ヒートポンプなどの寒冷地対応型のエコキュートが必要です。
また、海岸近くでは塩害に強い耐食性能や防錆塗装などの塩害対策型のエコキュートがおすすめです。さらに、設置スペースが狭い場合は、小型化されたコンパクトタイプや壁掛けタイプのエコキュートもあります。
不適合な機種はおすすめできない
エコキュートの場合、強引に安さで選んだ不適合な機種を置くことはおすすめできません。もし、予算に合わなかったとしても「設置場所にあったエコキュート」を選びましょう。故障や性能低下のリスクが高まり、結果的にメンテナンス費用や電気代がかさむからです。
利用頻度や家族構成によって機種を見直すことと、設置スペースと環境にあった機種を選ぶことが、エコキュート買い替えで失敗を防ぐためのポイントです。エコキュートの性能や価格を比較して、自分の家に最適な機種を見つけましょう。
【一覧】エコキュートの買い替えでおすすめのエコキュートメーカー6選
エコキュートにもさまざまなメーカーがあり、それぞれに特徴や機能が異なります。では、どのメーカーのエコキュートがおすすめなのでしょうか?
ここでは、エコキュートの人気メーカー6社を紹介し、それぞれの特徴や選び方のポイントを解説します。
メーカー | 特徴 | おすすめの方 |
---|---|---|
三菱 | マイクロバブル機能、タンク容量のラインナップ、省スペース設計 | マイクロバブル機能を重視する方、スペースに制約がある方 |
Panasonic | エコナビ機能、ヒートポンプ技術、無駄な電力消費の抑制 | 省エネ性能を重視する方、電力消費を抑えたい方 |
日立 | 断熱性の高いウレタンク、ナイアガラ水流機能、省エネ基準達成率の高さ タンクのお湯を飲まなくていい 独自の特殊技術があります | お風呂の機能性を重視する方、省エネ性能を求める方 |
ダイキン | 井戸水に対応、ヒートポンプのみの交換が可能、メンテナンス性の良さ | 井戸水を使用する方、メンテナンスがしやすい機種を探している方 |
コロナ | 人感センサーと水位センサー、高効率スクロールコンプレッサー、家族利用に配慮 | 家族利用に安心感を求める方、入浴時の安全性を重視する方 |
長府製作所 | 4本脚の耐震性能、腐食に強いステンレス 浸水による影響の軽減 | 安心感を求める方、清潔なお湯を使用したい方 |
三菱
三菱は、エコキュートのメーカーシェア率でトップクラスを誇る人気メーカーです。三菱のエコキュートはマイクロバブルを活用した機能が魅力で、リラックス効果の高いお湯が出る「マイクロバブルお風呂」や配管もグリーンな状態を保ちやすい「マイクロバブル洗浄」などがあります。
また、タンク容量のラインナップが多く、省スペース設計なのもポイントです。三菱のエコキュートはマイクロバブルで快適な入浴と配管の清潔さを両立させたい方におすすめです。
なお、井戸水対応機種がございませんので、ご注意ください(2023年10月時点)。
Panasonic
Panasonicは、エコキュートのメーカーシェア率で三菱と並んで20%~30%を占める人気メーカーです。エコナビという独自の機能が搭載されており、家族の入浴パターンや気温などを学習して最適な給湯量や温度を自動的に調整します。これにより、無駄な電力消費を抑えて光熱費を節約できます。
また、ヒートポンプ技術も優れており、低温でも効率よく湯を沸かすことができます。Panasonicのエコキュートは、エコナビで省エネ性能と快適性能を高めたい方にぴったりです。
三菱と異なり、全機種が井戸水対応機種となっています(有料で水質検査がございます)。
日立
日立は、ナイアガラ水流のようにお風呂の機能性も重視したい人に人気のメーカーです。日立のエコキュートは断熱性の高いウレタンクを使っており、お湯が冷めにくいという特徴があります。また、省エネ基準達成率も高く、電力消費量も抑えられます。
さらに、ナイアガラ水流という機能でお風呂に強力な水流を発生させてマッサージ効果や血行促進効果を得ることも可能です。日立のエコキュートは、断熱性と省エネ性と機能性を兼ね備えたメーカーを探している方に向いているでしょう。
日立のエコキュートのポイントはなんといっても、シャワーの強さが業界ナンバーワンなことですね。特に、タンクのお湯を飲まなくていいのは、大きなメリットとなるでしょう。さらに、井戸水にも対応している機種もあります(有料で水質検査がございます)。
ダイキン
ダイキンは、全機種が井戸水に対応しており給湯圧力がトップクラスのメーカーです。ダイキンのエコキュートは、ヒートポンプのみの交換が可能で、ダイキンは家電製品の分解洗浄がしやすいという特徴もあります。これにより、メンテナンスや故障時の対応が容易になります。
また、マイクロバブルの出るタイプがあり、極上のリラックスタイムを過ごしやすいというメリットもあります。ダイキンのエコキュートは、井戸水に対応した機種を探している方や、メンテナンス性と快適性を高めたい方におすすめです。
コロナ
コロナは、初めて家庭用エコキュートを作ったメーカーで、家族での利用を想定した機能がついているメーカーです。コロナのエコキュートは人感センサーと水位センサーで入浴の様子が見守りやすいという特徴があります。これにより、高齢者や子供の入浴時に安心感を持つことができます。
また、高効率スクロールコンプレッサーで効率よく湯を沸かすこともできます。コロナのエコキュートは、家族での利用に配慮した機能と省エネ性能を備えた機種を探している方にぴったりです。
なお、コロナにも井戸水対応機種がございませんのでご注意ください(2023年10月時点)。
長府製作所
長府製作所は、メーカー独自の技術が充実しているメーカーで業界トップといっていいでしょう。長府のエコキュートは脚部の耐久性が高く、耐震クラスS、震度7の地震にも耐えられる強固な造りとなっています。これにより、災害時にも安心して使用でき、本物を求めている方におすすめです。
また、ステンレスパイプを使用し、制御基板にはガラス基板を採用し特殊な樹脂による両面コーティング加工を施しています。その結果、腐食、湿気、虫、埃等によるトラブルも防止可能です。そのため、機器の耐久性を重視しているとも言えるでしょう。
加えて、井戸水にも対応している機種もございます(有料で水質検査がございます)。
故障しやすい・壊れやすいエコキュートメーカーや機種は?
買い替えを検討した際に、「故障しやすいエコキュートメーカーや機種」が気になる方もいるでしょう。実は、故障しやすいエコキュートメーカーや機種はありません。
エコキュートの故障は、メーカーや機種による品質の差ではなく、使い方や使用環境による影響が大きいからです。たとえば、水道水の硬度が高い地域では、エコキュート内部のヒートポンプや給湯器に水垢が付着しやすく、故障の原因になります。
また、電圧が不安定な地域では、エコキュートの制御回路が壊れやすくなります。さらに、エコキュートの設置場所が風通しの悪い場所だと、冷却効率が低下して発熱量が増え、故障のリスクも高まります。
したがって、故障しやすいエコキュートメーカーや機種を避けるよりも、メーカーの定めた使い方を守ることが大切です。エコキュートは省エネルギーで快適な給湯を提供する優れた機器ですが、その性能を発揮するためには適切な管理やメンテナンスが必要なことも覚えておくと良いでしょう。
エコキュートの買い替え時におすすめの業者
エコキュートの買い替え時におすすめの業者は、下記が挙げられます。
買い替え時におすすめの業者
- 給湯器専門業者
- 家電量販店
- 電力会社
- リフォーム業者
各業者のメリットとデメリットを比較検討し、見積もりを取って価格交渉も忘れずに行うことで、満足度の高いエコキュートの買い替えを実現できるでしょう。
給湯器専門業者
エコキュートのような機器を専門で扱っている業者は、対応スピードが早いことが特徴です。エコキュートの故障や不具合が発生した場合には、迅速に対処してくれることが多く、安心感があります。
また、エコキュートの性能や特徴にも詳しく、最適な機種や設置方法を提案してくれることも期待できます。しかし、業者の比較検討が難しいというデメリットもあります。また、対応エリアやサービス内容の吟味に時間や労力がかかる場合が多く、価格交渉もしにくいこともあるでしょう。
給湯器専門業者に依頼する場合、可能であれば複数の業者から見積もりを取って比較しておくと安心です。
家電量販店
家電量販店は、実際の機器を事前に目で見て確かめたうえで購入できる点が大きなメリットとなる業者です。エコキュートは高額な商品であり、購入前に実物を見て触って感触を確かめたいという人にとっては魅力的です。
また、家電量販店ではポイント付与や還元といったサービスにも大きな魅力があります。加えて、エコキュートの購入価格を節約できるだけでなく、他の家電製品や生活用品なども購入できることも利点でしょう。
しかし、家電量販店では設置までに時間がかかるケースもあります。工事日程や工事内容の調整に手間がかかったり、工事後のアフターサービスが不十分だったりすることもあるため、事前に確認しておくことが大切です。
電力会社
電力会社では、電力の使用状況に適したエコキュートが選びやすく、オール電化を検討する人なら選択肢となる業者です。自分の家庭の電力消費量やライフスタイルに応じて最適なエコキュートを選ぶことができます。
また、オール電化を検討する人にとっては、電力会社からエコキュートを購入することで、電気料金の割引や補助金の受給などのメリットも得られます。
ただし、エコキュート本体の料金が割高になりやすいことや、補償が充実しづらいデメリットもあります。加えて、エコキュートの販売に力を入れていない場合が多く、機種の選択肢が少なかったり、工事費や保証費が高かったりすることもあるでしょう。
リフォーム業者
リフォーム業者は、家の購入やリフォームと合わせてエコキュートの導入を検討する人にとって便利な業者です。リフォーム業者では、家の手続きやエコキュートの工事手続きを同時進行で進められるため、時間や手間を節約できます。
また、エコキュートだけでなく、水回りや外壁などのリフォームも一括で依頼できるため、トータルでコストパフォーマンスが高くなる可能性があります。
しかし、エコキュートに特化していない分、選べる機種が限られることや、工事に不慣れといったデメリットがあげられます。リフォーム業者では、エコキュートの取り扱いが少ない場合が多く、最新の機種や性能の高い機種を選ぶことができないこともあることに留意しておきましょう。
エコキュートの買い替えとおすすめに関するFAQ
最後に、エコキュートの買い替えとおすすめに関するよくある質問と回答を紹介します。
ここにテキスト
- エコキュートの買い替えでおすすめしないメーカーは?
- エコキュートのメーカーで、どれが一番良いですか?
- エコキュートが品薄なのはなぜですか?
エコキュートの買い替えでおすすめしないメーカーは?
エコキュートの買い替えで、おすすめしないメーカーというのはありません。
たとえば、三菱はマイクロバブル機能やタンク容量のラインナップが豊富で、マイクロバブル機能を重視する方やスペースに制約がある方におすすめです。Panasonicはエコナビ機能やヒートポンプ技術が優れており、省エネ性能を重視する方や電力消費を抑えたい方におすすめです。
このように、エコキュートのメーカーはそれぞれに特徴や強みを持っており、ユーザーのニーズや予算に合わせて選ぶことが大切です。
エコキュートのメーカーで、どれが一番良いですか?
エコキュートのメーカーで、どれが一番良いというのもありません。
たとえば、お湯の使用量が多い場合は、タンク容量が大きい機種や追い焚き機能がある機種を選ぶと良いでしょう。また、電気代を節約したい場合は、エコナビ機能やヒートポンプ技術などの省エネ機能が優れた機種が候補に入ります。
エコキュートの性能や価格は、メーカーだけでなく機種や設置条件によっても異なります。そのため、メーカーを選ぶときは、自分の家の環境やライフスタイルに合わせて、必要な機能やコストパフォーマンスを考慮すると良いでしょう。
エコキュートが品薄なのはなぜですか?
エコキュートが品薄なのは、2023年10月時点で主に下記の3つの理由が考えられます。
エコキュートが品薄な理由
- 供給不足:エコキュートは、半導体や銅などの部品を多く使用していますが、これらの部品は世界的に不足しており、生産が追いついていません。また、新型コロナウイルスの影響で、工場の稼働率や物流の効率も低下しており、供給量が減っています。
- 需要増加:エコキュートは、省エネ性能が高くCO2排出量も少ないという環境性能が評価されており、政府や自治体からの補助金や減税などの支援も受けられます。そのため、エコキュートへの買い替えや新規導入の需要が高まっています。特に、2024年から施行されるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)基準に対応するために、エコキュートを設置する住宅が増えています。
- 買い替え需要:エコキュートは、2006年から本格的に普及し始めましたが、その頃に購入した機種は、そろそろ寿命に近づいています。また、古い機種は性能や機能が劣っており、故障や修理のリスクも高くなっています。そのため、新しい機種に買い替える需要も高まっています。
このように、エコキュートは供給不足と需要増加の両面で品薄状態になっています。この状況はしばらく続くと予想されるため、エコキュートを購入する場合は早めに計画することがおすすめです。
参考:
PowerPoint プレゼンテーション (mlit.go.jp)
コロナ下のサプライチェーンに必要な、5つの新たな要件:日経ビジネス電子版 (nikkei.com)
2022「家庭用自然冷媒ヒートポンプ給湯器”エコキュート”の累計出荷台数800万台突破について」 (hptcj.or.jp)
まとめ
エコキュートの買い替えを検討する際には、自分の家にあった機種を選ぶことが重要です。各メーカーの特徴や機能を比較し、最適なエコキュートを見つけましょう。
また、故障しやすいエコキュートメーカーや機種はありませんが、適切な使用とメンテナンスが必要です。エコキュートの買い替え時には、給湯器専門業者や家電量販店、電力会社、リフォーム業者などから見積もりを取り、比較検討を行うことも忘れないようにしましょうね。