エコキュートの交換工事をお考えですか?エコキュートの寿命は約10〜15年とされており、この期間が経過すると故障や不具合が発生しやすくなります。また、エコキュートの省エネ性能も年々向上しているため、エコキュートの交換を検討する際には、新しいエコキュートに交換することで、より効率的な省エネ効果が期待できます。
しかし、エコキュートの交換工事には、配管工事、電気工事、基礎工事などの作業が含まれるため、専門的な知識と技術が必要です。また、エコキュートの交換工事費用は、エコキュートの本体価格と工事費用合わせて、100万円前後かかることもあります。
そこで、本記事では、エコキュートの交換工事の流れや費用、注意点などを詳しく解説します。エコキュートの交換を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
本記事を読むことで、エコキュートの交換工事について、以下のことがわかります。
この記事のポイント!
- エコキュートの交換工事の流れ
- エコキュートの交換工事費用
- エコキュートの交換工事の注意点
エコキュートの交換工事について知りたい方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
エコキュートの交換工事とは
エコキュートの交換工事とは、設置しているエコキュートを新しいエコキュートに交換する工事です。
エコキュートの寿命は10〜15年程度とされており、この期間が経過すると故障や不具合が発生しやすくなります。
また、エコキュートの省エネ性能も年々向上しているため、エコキュートの交換を検討する際には、新しいエコキュートに交換することで、より効率的な省エネ効果が期待できます。
エコキュートの交換工事にかかる時間と期間
エコキュートの交換工事にかかる期間は、エコキュートの設置場所や配管の状況によって異なります。一般的には、4〜7時間程度で完了しますが、設置場所が遠く配管の取り回しも複雑な場合は、1日以上かかることもあります。
エコキュートの交換工事にかかる時間と期間
- 本体の取り替えのみの場合:4時間程度
- 配管の切り回しや交換が必要な場合:6~7時間程度
- 設置場所が狭い場合:8時間程度
たとえば、設置場所が狭い場合や、配管の取り回しが複雑な場合などは、工事に時間がかかります。また、エコキュートの本体交換のみであれば比較的短時間で完了しますが、配管の交換や追加工事が必要になる場合は、さらに時間がかかることがあります。
エコキュートの交換工事を行う際には、事前に業者に工事日程を相談しておくとよいでしょう。
エコキュートの交換の具体的な工事内容
エコキュートの交換の具体的な工事内容は、下記のとおりです。
エコキュートの交換の具体的な工事内容
- 配送諸経費
- 据付工事
- 基礎工事
- 電源線接続工事
- リモコン取り付け
- 配管接続工事
- 既存機器の撤去・処分
- 電力会社に申請
- 補助金申請
配送諸経費
エコキュートは重量が100kg以上になることもあるため、配送には専用の車両が必要になります。また、設置場所によってはクレーン車が必要になる場合もあります。これらは、配送諸経費として見積もりに含まれているのが一般的です。
配送諸経費の相場は、エコキュートのサイズや設置場所によって異なり、一般的には10,000円〜20,000円程度です。
据付工事
据付工事とは、エコキュートを設置する工事です。配管工事、電気工事、基礎工事などの作業が含まれます。
配管工事では、エコキュートと給湯器をつなぐ配管を設置します。電気工事では、エコキュートに電源を供給するための配線を行い、基礎工事では、地面にエコキュートを設置するための基礎を作ります。
据付工事の相場は、エコキュートのサイズや設置場所によって異なり、一般的には100,000円〜200,000円程度です。
基礎工事
基礎工事とは、エコキュートを設置するための基礎を作る工事です。エコキュートは重量が100kg以上になることもあるため、地盤がしっかりしていない場合は基礎工事が必要になります。
基礎工事の相場は、エコキュートのサイズや設置場所によって異なります。一般的には、30000円〜50000円程度です。
電源線接続工事
電源線接続工事とは、エコキュートに電源を供給するための配線を行う工事です。電源線接続工事では、エコキュートの電源コードを分電盤に接続します。分電盤は、家の中の電気を管理する場所です。
電源線接続工事を行う際には、エコキュートの消費電力にあった電源ケーブルを使用する必要があります。また、分電盤のブレーカーがエコキュートの消費電力に対応しているかどうかを確認する必要があります。
リモコン取り付け
リモコン取り付けとは、エコキュートの操作を行うためのリモコンを取り付ける工事です。リモコン取り付け工事では、エコキュート本体とリモコンを配線で接続します。
リモコンを取り付ける際には、リモコンの電池を交換する必要があります。また、リモコンの取り付け位置を決める際には、操作しやすい場所に設置する必要もあるでしょう。
配管接続工事
配管接続工事とは、エコキュートと給湯器をつなぐ配管を設置する工事です。配管接続工事では、エコキュート本体と給湯器の給水・給湯口を配管で接続します。
配管接続工事を行う際には、エコキュートと給湯器の接続口のサイズをあわせる必要があります。また、配管を固定するためのクランプを使用する必要もあるでしょう。
既存機器の撤去・処分
既存機器の撤去・処分とは、古いエコキュートを取り外して処分する作業です。既存機器の撤去・処分工事では、古いエコキュートをエコキュート本体、ヒートポンプユニット、貯湯タンクの3つに分解します。分解したエコキュートを専用の車両で運搬し、適切に処分します。
既存機器の撤去・処分を行う際には、エコキュートの取り扱い説明書を確認することもあるため、用意しておくと安心です。また、エコキュートの処分には、リサイクル料金が必要になる場合もあります。
電力会社に申請
電力会社への申請とは、エコキュートの設置に伴う電力会社の手続きを行うことです。電力会社への申請では、エコキュートの型式、設置場所、消費電力などの情報を提供する必要があります。
電力会社への申請は、エコキュートの交換工事を行う前に行う必要があります。申請が遅れると、すぐにエコキュートを使用できなくなる場合もあるため注意してください。
これは、あくまで新規工事の時ですので、ご注意ください。
補助金申請
補助金申請とは、エコキュートの設置費用を補助金で助成することです。補助金の申請には、自治体ごとに定められた申請書を提出する必要があります。
補助金申請は、エコキュートの交換工事を行う前に行う場合があります。申請が遅れると、補助金が受給できなくなる場合があるため、注意してください。
【方法別】エコキュートの交換工事の流れ
エコキュート交換工事の流れの例を、下記の3つにわけて紹介します。
エコキュート交換工事の流れの例
- ガス給湯器からエコキュートへの交換
- 電気温水器からエコキュートへの交換
- エコキュートからエコキュートへの交換
ガス給湯器からエコキュートへの交換
ガス給湯器からエコキュートへの交換工事は、既存のガス給湯器を取り外してエコキュートを設置する工事です。ガス給湯器からエコキュートへの交換工事の流れは、以下のとおりです。
ガス給湯器からエコキュートへの交換
- 既存のガス給湯器の撤去
- エコキュートの設置
- 配管接続
- 電源接続
- 試運転
電気温水器からエコキュートへの交換
電気温水器からエコキュートへの交換工事は、既存の電気温水器を取り外してエコキュートを設置する工事です。電気温水器からエコキュートへの交換工事の流れは、以下のとおりです。
電気温水器からエコキュートへの交換
- 既存の電気温水器の撤去
- エコキュートの設置
- 配管接続
- 電源接続
- 試運転
エコキュートからエコキュートへの交換
エコキュートからエコキュートへの交換工事は、既存のエコキュートを撤去して新しいエコキュートを設置する工事です。エコキュートからエコキュートへの交換工事の流れは、以下のとおりです。
エコキュートからエコキュートへの交換
- 既存のエコキュートの撤去
- 新しいエコキュートの設置
- 配管接続
- 電源接続
- 試運転
エコキュートの交換はお任せください
エコキュートの交換工事の具体的な流れ
エコキュートの交換工事の具体的な流れは、下記のとおりです。それぞれは方法に応じて増減します。
エコキュートの交換工事の具体的な流れ
- 工事開始
- 既存エコキュートの停止
- 既存エコキュートの水抜き
- 既存エコキュートの撤去
- 基礎まわりの掃除
- 新しいアンカーの取り付け
- 配管を通すための穴をあける
- 新しいエコキュートの設置
- エコキュートの配管接続
- ヒートポンプの設置
- エコキュートと浴槽の接続
- 電源ユニットの接続
- リモコンの接続
- 保温材の取り付け
- 壁の補修
- 脚部カバーの取り付け
- 試運転
- 清掃・片付け
- 操作説明
- 工事完了
このなかでも、特殊な工事をいくつか解説します。
基礎工事
エコキュートの貯湯ユニットは満水時500kg以上になるため、基礎がしっかりしていないと傾いたり、地震で倒れたりする危険があります。基礎工事は、エコキュートの設置場所における地盤の状態や大きさに合わせて、コンクリートやブロックで作ります。
配管工事
エコキュートは、貯湯ユニットとヒートポンプユニットの2つのユニットで構成されています。配管工事は、貯湯ユニットとヒートポンプユニットをつなぐ配管と、貯湯ユニットから給湯器や浴槽に給水するための配管を設置する作業です。
配管は、耐熱性と耐圧性に優れた素材で作られ、水漏れしないように気を付けて作業を行います。
電気工事
エコキュートは電気で動くため、電気工事が必要です。電気工事では、エコキュートに電源を供給するための電源線を設置し、漏電遮断器などの安全装置を取り付けます。
保護材の取り付け
エコキュートの配管には、保温材を取り付ける必要があります。保温材は、配管から熱が逃げるのを防ぐためのものです。保温材は、発泡ウレタンやグラスウールなどの断熱材で作られており、配管に巻き付けるように取り付けます。
保温材を取り付ける目的は、次のとおりです。
保温材を取り付ける目的
- 配管から熱が逃げるのを防ぐ
- 配管の凍結を防ぐ
- 配管の寿命を延ばす
保温材は、エコキュートの省エネにも効果があります。配管から熱が逃げるのを防ぐことで、エコキュートの運転効率を向上させられます。
エコキュート交換工事費用の相場
エコキュート交換工事費用の相場は、一般的にエコキュート本体の費用が50万円から100万円程度、工事費用が10万円から30万円程度、撤去や処分費用が数千円から数万円程度となっています。
メーカー名 | 交換費用(工事費込み) |
---|---|
コロナ | 50万円から75万円程度 |
パナソニック | 50万円から75万円程度 |
ダイキン | 50万円から75万円程度 |
日立 | 40万円から75万円程度 |
東芝 | 50万円から75万円程度 |
ケーズデンキ | 50万円から75万円程度 |
ヤマダ電機 | 50万円から75万円程度 |
エコキュートの交換工事を短くするコツ
エコキュートの交換工事を短くするコツは、以下が挙げられます。
作業内容 | ポイント |
---|---|
貯湯タンクの水を抜く | 工事中にエコキュートから水が漏れる心配がなく、工事時間の短縮につながる |
エコキュートの設置場所を確認する | 日当たりが良く、風通しのよい場所を選ぶ必要がある |
エコキュートのサイズを測る | 設置場所に合わせて選ぶ必要がある |
エコキュートの種類を決める | フルオートタイプ、オートタイプ、給湯専用タイプなどがあり、機能や価格が異なる |
複数の業者に見積もりを依頼する | 業者によって費用が大きく異なるため、費用を比較して、より安い業者を見つける |
エコキュートの水の抜き方
エコキュートの水抜き手順は、メーカーや機種によって異なる場合があるため、必ず取扱説明書をご確認ください。
エコキュートの水の抜き方
- 漏電遮断器をOFFにする
- 給水止水栓を閉じる
- 逃し弁を開ける
- 排水栓を開ける
- 水が完全に排出されるまで待つ
- 排水栓と逃し弁を閉じる
エコキュートの水抜きは危険を伴う作業ですので、必ず安全な場所で作業を行い、作業に慣れていない方は専門業者に依頼することをおすすめします。
エコキュートの交換工事の注意点
エコキュートの交換工事の注意点は、下記のとおりです。
エコキュートの交換工事の注意点
- マンションや賃貸は管理会社に連絡する
- 管理会社にアンカーや容量変更が可能か確認する
- 工事日は明確にしてマンションに張り出しておく
マンションや賃貸は管理会社に連絡する
エコキュートの交換工事を行う場合、マンションや賃貸物件にお住まいの場合は、必ず管理会社に連絡してください。管理会社によっては、工事日や方法について指定があるため、必ず事前に確認しておきましょう。
特に、集合住宅では、エコキュートの設置場所や配管の位置など、工事に制限があることもあります。また、騒音や振動が他の住戸に影響を与えないように、配慮する必要もあります。管理会社に連絡することで、これらの問題を事前に解決できるでしょう。
メーカーの保証期間を確認する
エコキュートには、メーカー保証が付いています。メーカー保証期間は、一般的に1年程度です。この期間内にエコキュートが故障した場合は、無償で修理してもらえます。
エコキュートを交換する際は、メーカー保証期間を確認して、できるだけ長い保証期間が付いているエコキュートを選ぶようにしましょう。
工事日は明確にしておく
エコキュートの交換工事には、1日程度かかります。工事日を決める際には、自分の都合だけでなく、家族や仕事の都合も考慮して、明確にしておくことが大切です。
また、工事当日は、エコキュートの周辺に物を置かないようにしておきましょう。作業員が作業しやすいように、スペースを確保しておくことが大切です。
エコキュートの交換工事業者の選び方
エコキュートの交換工事業者の選び方は、下記のとおりです。
エコキュートの交換工事業者の選び方
- 実績は豊富か
- 水道局指定の業者か
- 有資格者が在籍しているか
- 保証は充実しているか
- 操作説明は丁寧か
- 諸費用が含まれているか
- 工事費以外に不必要に料金がかからないか
- 地域に根ざしているか
- 最速で対応してくれるか
細かく挙げていますが、大切なのは本当に親切にかつ丁寧に対応してもらえるかです。
【関連記事】【初心者向け】エコキュートの交換方法を徹底解説!安全な取り替え方と費用は?
エコキュートの交換工事でよくある質問
エコキュートの交換工事でよくある質問を、下記の2つ紹介します。
エコキュートの交換工事でよくある質問
- エコキュートの基盤交換費用はいくらですか?
- エコキュートの基礎工事費用はいくらですか?
エコキュートの基盤交換費用はいくらですか?
エコキュートの基盤交換費用は、6~8万円程度です。基盤はエコキュートの中枢部品であり、故障するとエコキュートが正常に作動しなくなります。基盤が故障した場合は、交換が必要になります。
エコキュートの基礎工事費用はいくらですか?
エコキュートの基礎工事費用は、基礎の種類、設置場所の地盤状況、エコキュートのサイズなどによって異なります。一般的には、3万円〜5万円程度が相場です。
まとめ
エコキュートの交換工事とは、設置しているエコキュートを新しいエコキュートに交換する工事です。エコキュートの寿命は約10〜15年とされており、この期間が経過すると故障や不具合が発生しやすくなります。
また、エコキュートの省エネ性能も年々向上しているため、エコキュートの交換を検討する際には、新しいエコキュートに交換することで、より効率的な省エネ効果が期待できるでしょう。
エコキュートの交換工事には、一般的に4〜7時間程度かかります。設置場所が遠く配管の取り回しも複雑な場合は、1日以上かかることもあるほどです。
エコキュートの交換工事を行う際には、事前に業者に工事日程を相談しておくとよいでしょう。