エコキュートの配管交換は、いつ頃行えばよいのでしょうか。老朽化や水漏れ、破裂や経年劣化による交換の検討などさまざまなタイミングがあるかと思います。
本記事では、エコキュートの配管交換の概要、必要となる費用や時間、配管交換工事の流れ、配管交換工事の依頼先などについて、詳しく解説します。配管交換についてより理解を深め、適切なタイミングで配管交換を行うための参考にしてください。
エコキュートの配管交換工事とは
エコキュートの配管交換工事とは、エコキュートの配管を新しいものに取り替える工事です。エコキュートの配管は、水漏れや腐食などのトラブルが起こりやすいため、10年以上経過している場合は交換を検討しましょう。
配管交換工事は、エコキュートのトラブルを未然に防げるため、安心して使用できます。また、エコキュートの寿命を延ばすことで、ランニングコストを削減できます。
配管交換工事が必要となるケース
エコキュートの配管交換工事が必要となるケースは、以下のとおりです。
配管交換工事が必要となるケース
- エコキュートを設置してから10年以上経過している場合
- 寒い時期に配管が凍結した場合
- 配管が経年劣化して亀裂が入った場合
- 使用してはいけない配管の場合
配管交換工事は、エコキュートの故障を防ぐためにも必要です。配管が劣化すると、水漏れや凍結などのトラブルが発生する可能性があります。
また、配管が老朽化すると、エコキュートの効率が低下することもあります。
エコキュートの配管はそのまま再利用できる?
エコキュートの配管は、そのまま再利用できる場合があります。ただし、設置場所や配管の状態によっては、新たに配管工事が必要になる場合もあります。
ただし、タンク〜ヒートポンプの間の配管は再利用不可です。
以下、エコキュートの配管を再利用できるかどうかの判断基準をまとめました。
判断基準
- 設置場所が同じ場合
- 配管が劣化しておらず、腐食や漏れがない場合
- 配管の長さが十分な場合
- 配管の接続方法がエコキュートに適している場合
エコキュートの配管を再利用できるかどうかは、設置場所や配管の状態によって異なります。ご自身で判断が難しい場合は、専門業者に相談することをおすすめします。
エコキュートの配管交換工事の対象
エコキュートの配管交換工事の対象は、下記のとおりです。
配管交換工事の対象
- ヒートポンプ配管
- 給水配管
- 給湯配管
- 風呂循環配管
これらの配管は、エコキュートが正常に動作するために不可欠なものです。配管が老朽化したり、破損したりすると、エコキュートの故障や漏水の原因となります。
ヒートポンプ配管
ヒートポンプ配管は、エコキュートのヒートポンプユニットと貯湯タンクの間にある配管です。この配管は、水を送り、95℃前後のお湯を運ぶ役割を果たしています。
ヒートポンプ配管が老朽化したり、破損したりすると、エコキュートの効率が低下したり、故障したりする可能性があります。
給水配管
給水配管は、水道からエコキュートへ水を供給する配管です。この配管は、水圧を維持する役割を果たしています。
給水配管が老朽化したり、破損したりすると、エコキュートからお湯が出なくなったり、お湯の出が悪くなったりする可能性があります。
給湯配管
給湯配管は、エコキュートから浴室やキッチンなどの給湯設備へお湯を供給する配管です。この配管は、お湯の温度を維持する役割を果たしています。
給湯配管が老朽化したり、破損したりすると、給湯器に水が供給されなくなったり、水漏れしたりすることがあります。
浴室配管
浴室配管は、浴室の給湯設備と浴槽の間にある配管です。この配管は、お湯を浴槽に供給する役割を果たしています。
浴室配管が老朽化したり、破損したりすると、お湯が浴槽にたまらなかったり、お湯の出が悪くなったりする可能性があります。
エコキュートの配管交換工事に使われる配管の例
エコキュートの配管交換工事に使われる配管の例は、下記のとおりです。
配管交換工事に使われる配管の例
- 銅管(おすすめ)
- 架橋ポリエチレン管
- アルミ三層管(おすすめ)
- フッ素ホース
銅管(おすすめ)
銅管は、エコキュートの配管交換工事に使われる最も一般的な配管です。銅管は、耐熱性・耐圧性・耐食性に優れており、長寿命で信頼性が高いです。
架橋ポリエチレン管
架橋ポリエチレン管は、銅管に比べて安価で、施工が容易です。また、架橋ポリエチレン管は、銅管と同等の耐熱性・耐圧性・耐食性を備えています。
しかし、銅管に比べて耐久性は劣ります。
アルミ三層管
三層管は、銅管と架橋ポリエチレン管の両方の長所を兼ね備えた配管です。三層管は、銅管と同等の耐熱性・耐圧性・耐食性を備えており、架橋ポリエチレン管と同等の安価で、施工が容易です。
フッ素ホース
フッ素ホースは、フッ素樹脂で作られたホースです。フッ素ホースは、耐熱性・耐圧性・耐食性に優れており、長寿命で信頼性が高いです。
また、フッ素ホースは、銅管や架橋ポリエチレン管に比べて軽量で、曲げやすいです。
エコキュートの配管交換工事が必要になる原因
エコキュートの配管交換工事が必要になる原因はいくつかありますが、主なものは以下の3つです。
配管交換工事が必要になる原因
- 配管の老朽化
- 配管の破損
- 配管の漏水
配管の老朽化(むき出し)
エコキュートの配管は、長年使用していると老朽化します。老朽化した配管は、水漏れや破損の原因となります。また、配管の老朽化は、エコキュートの寿命を短くする原因にもなります。
配管の老朽化を防ぐためには、定期的に配管の点検を行う必要があります。配管の点検では、配管の亀裂や腐食などの異常がないか確認します。異常が見つかった場合は、早めに配管の交換をする必要があります。
配管の破損
エコキュートの配管は、地震や台風などの自然災害によって破損することがあります。また、配管の破損は、配管の取り扱いの不注意によっても発生することがあります。
配管が破損した場合は、すぐに配管の交換をする必要があります。配管の交換を怠ると、水漏れや火災などの事故につながる可能性があります。
配管の漏水(水漏れ)
エコキュートの配管は、水漏れの原因となることがあります。水漏れの原因は、配管の老朽化、配管の破損、配管の取り扱いの不注意などです。
水漏れが発生した場合は、すぐに水を止め、配管の修理または交換をする必要があります。水漏れを放置すると、水道代がかさんだり、床や壁が水浸しになったりする可能性があります。
【手順】エコキュートの配管交換工事の流れ
エコキュートの配管交換工事の流れは、以下のとおりです。
エコキュートの配管交換工事の流れ
- エコキュートの水抜き
- 既存の配管の取り外し
- 新しく取り替える配管の設置
工事時間は、配管の長さや形状などによって異なりますが、一般的には1〜4時間程度です。新しい配管を設置することで、エコキュートの配管交換工事が完了します。
エコキュートの配管交換工事は、専門知識と技術が必要となるため、業者に依頼することをおすすめします。
エコキュートの配管交換工事にかかる費用
エコキュートの配管交換工事にかかる費用は、4〜8万円程度です。費用の内訳は、以下のとおりです。
配管交換工事にかかる費用
- 診断・技術費:1~2万円
- 部品代:2~4万円
- その他(諸経費):1~2万円
診断・技術費は、エコキュートの配管の状態を診断し、交換に必要な技術費です。部品代は、エコキュートの配管を交換するために必要な部品代です。
その他(諸経費)は、作業員の交通費などの諸経費です。
エコキュートの配管交換工事の費用は、エコキュートの設置場所や配管の長さ、配管の種類などによって異なります。
また、業者によっても費用が異なるため、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。自社施工の業者を探すようにしてください。営業会社、工務店ですと比較的高額になります。
配管交換工事にかかる時間
エコキュートの配管交換工事にかかる時間は、1〜2時間程度が目安です。一般的には、配管の長さが短く、曲がり具合が少ない場合は、1〜2時間程度で工事が完了します。
配管の長さが長く、曲がり具合が多い場合は、3〜4時間程度かかることもあります。具体的には、以下のとおりです。
配管交換の種類 | 所要時間 |
---|---|
エコキュートとヒートポンプユニット間 | 約1時間 |
浴室やキッチンへの配管 | 約3~4時間 |
2階にある配管 | 約5~6時間 |
配管交換工事を行う際には、工事期間中に生活に支障をきたさないように、業者と事前に打ち合わせておくことも大切です。
エコキュートの配管交換工事はどこに頼む?
エコキュートの配管交換工事はどこに頼むのか悩んだら、「保証期間「内」「外」でも、メーカーではなく専門業者」へ依頼することを基本としましょう。エコキュートの配管交換工事を行う際には、保証期間内であっても専門業者に依頼するのが一般的です。
下記の理由があるからです。
ここにテキスト
- 給水配管等の資格が必要なので専門業者でしか修理できない
- メーカーの技術者はエコキュート内部の修理しかできない
配管修理以外の修理に関しましても、メーカーを直接呼ぶより、専門業者を経由した方がよい場合が多いです。その場合、配管修理をしっかりできる自社施工の業者を探しましょう。
【DIY補足】配管の交換工事を自分でするのはおすすめしない
エコキュートの配管交換工事は、専門知識と経験が必要なため、DIYでの施工はおすすめできません。以下のようなリスクがあります。
ここにテキスト
- 火傷をしてしまう
- 感電や火災のリスクがある
- 故障のリスクがある
- 保証がなくなる
エコキュートの配管交換工事は、専門の業者に依頼することをおすすめします。業者に依頼すれば、必要な道具や資格を持ったスタッフが、安全かつ確実に施工してくれます。また、保証もついているため、万が一のトラブルにも安心です。
エコキュートの配管交換工事をお考えの方は、ぜひ専門の業者にご相談ください。
【関連記事】【初心者向け】エコキュートの交換方法を徹底解説!安全な取り替え方と費用は?
エコキュートの配管交換工事に関するFAQ
エコキュートの配管交換工事に関するFAQへ回答します。
配管交換工事に関するFAQ
- エコキュートの配管修理代はいくらですか?
- エコキュートの配管交換は必要ですか?
- エコキュートの配管の寿命は?
- エコキュートの三方弁交換費用はいくらですか?
- エコキュートの壊れやすいメーカーは?
- エコキュートの逃がし弁の交換費用はいくらですか?
- エコキュートの混合弁の交換費用はいくらですか?
エコキュートの配管修理代はいくらですか?
エコキュートの配管修理代は、約4万円〜と見積もり次第です。部品等の価格も含まれて請求されることは覚えておくとよいでしょう。価格については業者やメーカー、使用する配管等でも異なります。
エコキュートの配管交換は必要ですか?
エコキュートの配管交換は、以下のような場合に必要になります。
配管交換が必要な例
- 配管が劣化して水漏れを起こしている場合
- 配管が凍結して破損している場合
- 配管が地震や台風などの自然災害で損傷している場合
- 配管の寿命が経過している場合
配管交換は、配管の種類や設置場所によって作業内容が異なります。そのため、配管交換を依頼する際には、専門の業者に相談することをおすすめします。
エコキュートの配管の寿命は?
エコキュートの配管の寿命は、約10年です。そのため、10年以上経過しているエコキュートの配管は、交換を検討することをおすすめします。
エコキュートの三方弁交換費用はいくらですか?
エコキュートの三方弁の交換費用は、4万円程度です。三方弁は、エコキュートの出湯温度等を調整するための部品です。三方弁が故障すると、エコキュートからお湯が出なくなるなどの不具合が発生することがあります。
エコキュートの壊れやすいメーカーは?
エコキュートの壊れやすいメーカーは、メーカーによって異なります。機械ですので、どのようなメーカーでも故障する可能性があります。
そのため、エコキュートを購入する際には、メーカーの保証内容を確認することをおすすめします。
エコキュートの逃し弁の交換費用はいくらですか?
エコキュートの逃し弁の交換費用は、3万円程度です。逃し弁は、エコキュートの圧力を調整するための部品です。逃し弁が故障すると、エコキュートからお湯が出なくなりタンクからお湯が出っぱなしになるなどの不具合が発生することがあります。
エコキュートの混合弁の交換費用はいくらですか?
エコキュートの混合弁の交換費用は、4万円程度です。混合弁は、エコキュートの出湯温度等を調整するための部品です。混合弁が故障すると、エコキュートからお湯が出なくなるなどの不具合が発生することがあります。
まとめ
エコキュートの配管交換工事は、エコキュートの配管を新しいものに取り替える工事です。エコキュートの配管は、水漏れや腐食などのトラブルが起こりやすいため、10年以上経過している場合は交換を検討しましょう。最悪の場合、水漏れにより機器が二次的な故障を招く恐れがあります。
エコキュートの配管交換工事が必要となった場合は、専門の業者に依頼することをおすすめします。業者に依頼すれば、必要な道具や資格を持ったスタッフが、安全かつ確実に施工してくれます。また、保証もついているため、万が一のトラブルにも安心です。
エコキュートの配管交換工事をお考えの方は、ぜひ専門の業者にご相談ください。